ガンバレ!!ママさん整形外科医 あやこ先生/2010-03-08

  • 黒木 綾子
  • 長崎大学 出身
  • 2008年 入局

 皆さんこんにちは。平成20年入局の黒木綾子です。昨年出産し、現在「ママ医」をやっています。今回は特に今後の進路を考え中の女性の医学部生・研修医の方々に、一例として参考にしてもらえればと思い、少しお話させていただきます。
 私は産後4ヶ月から娘を院内の保育所に預け、大学病院で復帰をしています。現在9ヶ月になる娘との出勤は毎朝大忙し。あちこち動き回る娘に目をやりつつ身支度をし、ようやく出発しようと抱っこしたら…臭い。「また?さっきもしたでしょー。」と愚痴を言いながらオムツ替え、そんな時に限って洋服まで汚れていたり。総着替えしてようやく出発。保育所にはすっかり慣れ、朝預ける時もご機嫌です。初めの頃は保育士さんに抱かれる度に大泣きして、私も胸がキュンとしたものですが、でも泣かれないのも泣かれないので母親としては少しさみしかったりもします。復帰後すぐはミルクを飲んでくれず、途中で授乳に行きながら仕事をしていましたが、その点で院内に保育所があるのはとても助かりました。また、復帰の時期も出産前から決めていたわけではなかったので、働こうと思ったときにすぐに預け先が確保できるという点でも良い環境でした。ちょうど昨年の12月下旬から保育所が新しくなり、現在はたくさんのおもちゃに囲まれて刺激のある毎日を過ごしているようです。おかげで仕事が終わって家に連れて帰るともうくたくたで、夕飯もお風呂も眠い目をこすりながら、という日々です。
 産後4ヶ月での復帰というと「そんなに早く復帰したの!?」と驚かれることが多いのですが、私自身出産前は出産後の復帰について想像がつかず、「まぁ、一旦ゆっくり子育てするのかな」なんて考えていました。でも実際に子育てを始めて一日中家にいると、少しでも仕事に携わりたくなって、子どもが後追いを始める前の方が預けやすいという意見や、院内保育所がありスタッフも多い大学病院に所属しているうちに復帰をしたいという考えもあり、色々と悩んだ末に4ヶ月での復帰を決めました。今でも、私の復帰は自分のための復帰で、子どものことを考えるとこれが正しい選択だったのかと迷うこともあります。でも、保育所にお迎えに行くと全速力でハイハイして来る笑顔に支えられ、今は自分の選択を信じて頑張ろうと思えます。私の希望に沿った復帰を認めて支えてくださった大学病院の先生方には本当に感謝しています。ありがとうございました。
 さて、話は変わりますが、学生時代や研修医時代によく女友達との会話で、「○○科に興味があるけど、子どもも産みたいしQOL考えたら△△科かな」というのを耳にしました。整形外科はというと○○科の方に挙がったことがあったか…なかったか、そして△△科の方に挙げられることはなかったように思います。でも実際は、△△科に進んでも産後の復帰がなかなか上手くできない人もいますし、逆にちょっぴり敬遠されがちな外科系に進んでも、私のように復帰して働いている人もいます。つまり肝心なのは何科かではなくて、どれだけ医局の理解が得られるかだと思います。整形外科なんて女性が少ないし、そんな理解は得られなさそうだと想像されるかもしれませんが、逆に産休・復帰に決まったスケジュールがないから個人個人に合わせた柔軟な対応が可能とも言えます。いつから産休に入るか、いつから復帰するか、復帰後はどれくらい働きたいか、その時々に細かく希望を聞いて頂いて、無理なく自分の望む妊娠・出産・復帰生活が送れたことを私はとても幸運に思っています。それに医局の男性陣はパパの視点で色々な相談にも乗って下さいましたし、それはそれは申し訳ないほど優しくして頂きました(笑)。もし、整形外科に興味をお持ちなのに女性だからとためらわれている方がいらっしゃいましたら、その必要はありません。今後より多くの女性整形外科医師の後輩ができることを楽しみにしています。
 最後に、来年度から大学病院を離れ北九州市立八幡病院で勤務することになりました。人事についてもたくさんの配慮をしていただき本当に感謝しています。妊娠中より周りのスタッフに甘えてばかりいたため不安も大きいですが、整形外科医として女性として、後悔の無いように精一杯頑張っていきたいと思います。これまで支えてくださった先生方、文句も言わず仕事を被ってくれた同期、育児と仕事の両立に理解を示しサポートしてくれる夫、みなさんに感謝しています。そして今後お世話になる先生方、ご迷惑ばかりおかけするかと思いますがどうぞよろしくお願いします。