Spine Week Japan-2010 / Sapporo/2010-11-02

  • 安達信二
  • 山口大学 出身
  • 1998年 入局

10月27日から10月30日まで、初雪の降った直後の札幌市で、Spine Week Japan-2010が開催されました。脊椎関連の3学会(第44回日本側弯症学会、第19回日本脊椎インストゥルメンテーション学会、第18回日本腰痛学会)を同時期に連続して同じ会場(札幌プリンスホテル国際館パミール)で開催するという脊椎脊髄外科の分野では初の試みでした。複数学会への連続参加が可能で時間的、経済的にも節約できるなどのメリットにより、参加者数も過去最多を記録し、予定よりも大幅に参加人数が多くネームプレートの用紙が不足したため追加印刷が出るほどだったそうです。
 今回は脊椎班馬場先生を筆頭に、田上先生、日浦先生、野口先生、安達と長崎大学より5名の先生が参加しました。
 日本側弯症学会は、1968年を第1回とする今回の学会の中では最も歴史の長い学会です。今回の主題を「後弯症」と題して、最も頻度の高い原因である骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折をはじめとした各疾患に対する矯正固定手術についての発表等が行われていました。内容はかなり専門性が高く、長崎県では側弯症の手術をしている施設が限られていることからか、学会員が長崎大学の馬場秀夫先生と長崎県立こども医療福祉センターの二宮義和先生の2名のみしかおられません。
 脊椎インストゥルメンテーション学会は、主題を「頚椎再建のインストゥルメンテーション」「長期経過からみたインストゥルメンテーション」と題して開催されました。当科より、馬場先生の頚椎破壊性脊椎関節症の発表がありました。椎体終板発症型DSA、椎間関節発症型DSAについて、術前評価にて全周性の破壊の程度と前後のみでなく側方不安定性についても充分評価し前後方固定術を含めた手術術式を選択する必要があることを報告しました。また田上先生、日浦先生のCT-Navigationについての発表もあり、スクリュー挿入位置、挿入方向およびスクリューの長さを選択する上での、その有用性の高さと注意するべき問題点について報告しました。その他にも固定術に関する各分野の先生方による活発な討議が行われました。
日本腰痛学会では、「スポーツと腰痛」、「腰痛と体幹筋力」、「椎間板性腰痛の診断と治療」、「椎間関節性腰痛の診断と治療」、「腰部脊柱管狭窄症の保存治療」、「腰痛の疫学」、「腰痛の運動物理療法」と主題も多く、医師だけでなく看護師、理学療法士の先生方からもそれぞれの視点で、手術症例に限らず保存的治療や基礎的研究など含めた多数の発表が行われていました。
このように同時期に学会を続けて開催することで、これまで参加する機会が少なかった、専門性の高い学会に参加しやすくなるというメリットは大きいものでした。参加者が過去最高であったこともこの事を裏付けていると思います。来年は都合上この3学会が同時期には行われないようですが、今後もこのような形式が推奨されていくものと感じました。
 学会が終わったあとは、北海道のグルメを満喫できたことは言うまでもありません。学会主催の懇親会(無料)はもちろんのこと、長期滞在ができたことでジンギスカン、蟹、札幌ラーメン、スープカレーなど日々グルメ三昧でした。これも学会出張中、長期間の留守を預かっていただきました教室員の先生方のおかげです。本当にありがとうございました。